「最近疲れやすい身体になった」「休んでいるつもりだけど疲れが取れない」など、蓄積されていく疲労に悩んでいる方は少なくないと思います。
実はその疲れ、もしかしたら腸内環境を整える事で改善するかもしれません。
腸は、私達が毎日を元気に過ごす為にとても重要な役割を担っているのです。
今回は、疲れを感じながらも毎日を頑張っている方に向けて、腸内環境を整える為のおすすめの方法を5つ、紹介したいと思います。
腸の役割ってなんだろう?
まず、腸は身体の中でどのような役割を担っているのでしょうか。代表的な役割として、下記の5つがあげられます。
- 食べた物の消化
- 栄養や水分の吸収
- 不要な物を便として排泄
- 身体を守る免疫機能
- ホルモンの合成
栄養や水分を吸収し、不要な物を便として出す働きは、殆どの方が知っているかと思います。
腸はそれ意外にも、ウイルスや細菌から身体を守る免疫機能や、身体の機能を調節するホルモンの合成など、私達が生きる上で必要不可欠な沢山の役割を受け持っているのです。
疲労と腸内環境の関係とは?
疲れやすい方や疲れが取れにくい方は、腸内環境が乱れている方が多い傾向にあります。それはなぜでしょうか。
まず、腸は食事からとった栄養を吸収する役割があります。
例えば、あなたがストレスをため込んだり、睡眠を削ってまで仕事を頑張りすぎた場合、身体は「これ以上頑張ったらもたない!」と危険サインを出して、内臓や脳など身体全体の働きを抑えます。
もちろん腸の働きも低下する為、私達が活動する為に必須な栄養が吸収されにくくなるのです。もし、疲れているとお腹をくだしやすいという方は、腸の機能が低下しており、折角とった栄養があまり吸収される事なく、排出されてしまった可能性が高いです。
また腸の機能が低下するという事は、免疫機能の低下、ホルモンの合成の低下にも繋がります。特に、腸は「幸せホルモン」と呼ばれるセロトニンの合成にも関わるため、腸機能の低下は幸せホルモン減少による、精神疲労の影響も出てきます。
このような生活を続けると、腸機能は低下したままで、栄養の吸収もされにくく、免疫力も落ちて精神面も落ちてくる、負のスパイラルに陥り、疲れが取れにくい、すぐ疲れてしまう身体へとなってしまうのです。
疲れにくい身体を作ろう!腸内環境を整えるおすすめ5選!
それでは、毎日の生活の中で何に気をつければ、疲れにくい身体、腸が元気な身体を手に入れる事ができるのかを紹介したいと思います。①発酵食品を積極的に食べる
発酵食品には乳酸菌をはじめとした沢山の良い菌が豊富に含まれており、この菌達が腸内環境を整え、身体の免疫力をあげる働きをしてくれます。
発酵食品は、チーズ、納豆、ヨーグルト等、沢山の種類がありますが、その中でもお勧めなのが日本で生まれた発酵食品です。例えばお味噌や納豆、甘酒等があげられます。日本人には、日本の昔ながらの発酵方法で使われてきた菌が一番身体との相性が良いのです。
毎日の食事の中で、日本の発酵食品を積極的に取り入れて、腸を喜ばせてあげましょう。
②質の良いオイルを食事に取り入れる
健康の為には、脂質はできるだけ控えた方が良いのでは?と思う方は少なくないと思いますが、そんな事はありません。脂質は、脳やホルモンの材料になる、エネルギーになる等、様々な役割があるのですが、その中でも「過度な炎症を抑える」という、とても重要な役割をしているのです。
ストレスを溜めたり、日々を忙しく過ごしていると、体内では活性酸素が過剰に作られてしまいます。活性酸素は腸も攻撃し、炎症させ、腸内環境を悪化させます。この時、過度な炎症を抑えてくれるのが、脂質なのです。
しかし、脂質なら何でも良い、という訳ではありません。
炎症を抑えてくれる脂質は「オメガ3」と呼ばれている脂質です。
具体的な食材は青魚やアマニ油、エゴマ油です。 これらを積極的に取り入れて、過度な炎症による腸内環境の悪化を防ぎましょう。
1つ注意点は、オメガ3は熱に弱い為、生で取り入れる必要があるという事です。例えば、アマニ油を納豆やサラダにかけたり、スープを飲む直前に少しかけたり、火を通さない方法で取り入れましょう。
③1日の終わりに身体をリラックスさせる時間を作る
夜は、副交換神経が優位になります。
腸のぜん動運動は副交換神経が優位になった時に活発になるのです。
ぜん動運動とは、不要な物を押し出す為の動き、便を排泄させる為の動きです。副交感神経は、身体をリラックスさせると優位になりやすくなる為、1日の終わりに、ストレッチをしたり好きな香りのアロマをたくなど身体が緩まる時間を過ごして、腸がぜん動運動しやすい環境を作り、翌朝しっかり排泄できる状態にしましょう。
反対に、交換神経が優位になるとぜん動運動は抑制されるので、寝る前にスマホを見るなど、刺激を与えるような行動は避けるようにしましょう。
④睡眠時間をしっかり確保する
いくらリラックスさせる時間を作ったとしても、睡眠時間をしっかり確保できていなくては意味がありません。
副交感神経が優位になった状態での睡眠中に、大腸はぜん動運動をしながら便を移動させ、翌朝排泄できるように働いているのです。
便秘気味の方は、睡眠時間が短い方が多い傾向にあります。
大腸が働きやすい環境を作る為に、しっかり睡眠時間を確保できる生活を心がけましょう。
腸は睡眠ホルモンと呼ばれる「メラトニン」の合成にも関与している為、腸が整うとメラトニンの生成もスムーズになり、睡眠の質も向上させる事ができますよ。
⑤無理なく続けられる運動を取り入れる
デスクワークなどの座ったままの状態が多いと、身体全体の血流が悪くなり、腸の血流も悪くなります。血流が悪くなると、腸は冷えて柔軟さを失い、働きが低下してしまいます。また腸だけでなく、身体全体の血流が滞ると、肩こりや末端の冷えなど、身体全体の調子が悪くなります。
気付いたらずっと椅子に座っていた、という事が多い方は、少し身体を動かす事に意識を向けて、休憩時間にウォーキングをしたり、座ったままでもできるストレッチをしてみるなど、無理なく続けられる運動を少しずつ取り入れてみましょう。大切なのは、続ける事です。
運動は、腸機能向上だけでなく、気分転換や夜の睡眠の質の向上、むくみの改善など、良い事ずくしです。
まとめ:腸内環境を意識して体調を整えよう!
腸内環境を整えるお勧め5選、いかがでしたでしょうか。
- 発酵食品を積極的に食べる
- 質の良いオイルを食事に取り入れる
- 1日の終わりに身体をリラックスさせる時間を作る
- 睡眠時間をしっかり確保する
- 無理なく続けられる運動を取り入れる
どの内容も、日々の生活の中でちょっと意識を向けてみる事ばかりだったかと思います。
少しの意識がきっかけとなり、自然と身体が良いサイクルを作ってくれますので、もし「疲れたな」「疲れが取れないな」と思っている方は、忙しい毎日を一旦振り返り、少しずつ変化を与えていきましょう。