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毎朝疲労感がとれない!!原因は「副腎疲労」?

毎朝疲労感がとれない!!原因は「副腎疲労」?

最近、疲れやすい・ストレスを感じやすい・全然眠れないという症状がありませんか?

もしかしたらそれは、ただの「疲れが抜けない」状態ではなく、近年注目されている「副腎疲労症候群」zという、内臓の不調かもしれません…!

この記事では副腎疲労症候群はどういったものかについて解説し、原因や治療法などをご紹介します。

その疲れ…ただの疲れではなくて病気かも!

休んでも疲れが取れないという状態が続いても「疲れが溜まっているだけ」と考えて、すぐに病院に行こうとは思わない人が多いでしょう。
しかし、そこにただの疲れではない病気が潜んでいる可能性もあります。

最近、仕事や日常生活のストレス、食生活などが原因で起こる「副腎疲労症候群」があることが分かってきました。
疲れが続く時は「気のせい」と決めつけずに、自己判断ではなく病院に相談することが大切なのです。

副腎疲労症候群とは?

副腎とは

1:副腎疲労症候群とは副腎の働きが低下する病気

副腎疲労症候群とは、腎臓の上にある「副腎」の働きが低下して起こる病気です。

脳がストレスを感じると、すぐに副腎へ指令が出されます。
それを受けた副腎が「コルチゾール」というストレス対抗ホルモンを分泌します。

ストレス過多によってコルチゾールが過剰に分泌される状態が続くと、副腎が疲れて働きが低下します。この状態を「副腎疲労」と呼びます。

2:副腎疲労症候群と副腎機能低下症との違いは「治るか・治らないか」

副腎疲労症候群と間違えられやすい「副腎機能低下症」は、慢性的に副腎からのホルモンを分泌することができない病気です。

「副腎疲労症候群」の場合は、ストレスが原因で一時的に副腎が十分なホルモンを分泌できない状態です。

副腎疲労症候群の場合は、原因となっているストレスが改善することで、副腎機能は回復してきます。

このように一時的に低下した機能が回復する状態を、医学的には「可逆的である」といいます
副腎疲労症候群と副腎機能低下症の違いは「可逆的」であるか「非可逆的」であるか、つまり「治るか・治らないか」です。

副腎機能低下症は「非可逆的病変」つまり治らない病気ですが、一方で副腎疲労症候群は「可逆的病変」つまり治る病気だといえます。

これまでは、副腎の機能低下は一度起こってしまうと元に戻ることはないと考えられてきました。
しかし、副腎の機能が治る「可逆的病態」もあることがわかり、副腎機能低下症と区別する上で、副腎疲労と命名されたのです。
英語ではアドレナル・ファティーグ(Adrenal Fatigue)と言います。

3:副腎疲労の原因

副腎疲労を引き起こす原因について解説します。

1:ストレス

ストレス

人がストレスにさらされた際、身体は以下のステップでストレスに対応します。

  • 視床下部がストレスを感知
  • 次に、下垂体が副腎皮質刺激ホルモンを分泌
  • 最後に、副腎が刺激を受け抗ストレスホルモンを分泌することによりストレスが緩和される。

しかし、慢性のストレスにより副腎が疲弊してくると、抗ストレスホルモンを十分に分泌できなくなります。

それにより、ストレスに対処できずに、疲労やうつ症状などの「副腎疲労症候群」の症状が見られるようになります

2:睡眠不足

抗ストレスホルモン(コルチゾール)は、朝8時頃に最も多く分泌され、夕方以降は減少します。これをホルモンの日内変動と言います。

夜遅くまでの残業や夜更かしなどで睡眠不足が続くと副腎が疲れてきて、ホルモンの分泌が悪くなります
そうすると、朝起きれなかったり、起床時から疲れていたりという副腎疲労の症状が見られるようになります。

3:栄養不足

抗ストレスホルモンを含むさまざまな副腎ホルモンはコレステロールを材料に作られます。また、コレステロールからさまざまな副腎ホルモンが作られる過程でビタミンC、ビタミンB、マグネシウムなどが必要となります。

これらの栄養素が不足すると抗ストレスホルモンが十分に作れないためストレスに弱くなります。

4:副腎疲労の症状のチェックリスト

副腎の疲労の典型的な症状として以下の症状があります。

  • 朝起きられない、起きるのがつらい
  • 眠っても疲れがとれない
  • 体が重い、だるい
  • 立ちくらみがする(起立性低血圧
  • やる気がしない
  • うつ症状がある
  • 記憶力や集中力の低下がある
  • 頭が働かない
  • 砂糖や甘いものが欲しくなる
  • 低血糖症がある
  • カフェインがないと、仕事ができない
  • 風邪をひきやすい。風邪の治りが遅い
  • 午後3時から4時の間はぼんやりしている
  • 夕食後、やっと元気になる
  • ストレスに対処できない
  • PMS(月経前症候群)の悪化

副腎疲労のステージ

副腎疲労はホルモンの状態や症状によっていくつかのステージに分けられます。

 
ステージ ホルモンバランス 症状
ステージ1(通常適応) ホルモンバランス:ストレスにより、コルチゾールとDHEAともに増加する。 症状:通常無症状
ステージ2(早期代謝不全) ホルモンバランス:コルチゾールは上昇するが、DHEAは減少する 症状:ストレス感、不安発作、気分変動
ステージ3(晩期代謝不全) ホルモンバランス:コルチゾールとDHEAともに低下する。 症状:うつ、疲弊

ステージ2以上であれば、病院での治療が必要です。

副腎疲労の検査方法

副腎疲労の検査

副腎疲労を調べるためには様々な検査があります。以下に例を挙げます。

1:一般検査

  • 血算、生化学検査
  • ホルモンバランス(甲状腺・副腎・性ホルモン)
  • ペプシノーゲン(胃酸分泌)
  • 血中ビタミン濃度(ビタミンD3など)、ホモシステイン
  • ピロリ菌検査

2:精密ホルモン検査

  • 唾液中コルチゾール・DHEA日内変動
  • 尿中コルチゾール代謝物検査
  • 唾液中性ホルモン検査
  • 尿中性ホルモン精密検査
  • ブラッドスポット甲状腺ホルモン検査

3:特殊検査

  • 体内重金属検査:有害・必須ミネラルの蓄積、バランス(毛髪・尿)
  • 有機酸検査、尿中アミノ酸分析、メチレーション(SNPs)検査
  • 便総合検査、腸内細菌バランス検査、カンジダ抗体検査
  • 遅延型フードアレルギー検査、マイコトキシン検査
  • 腸内細菌バランス検査、リーキーガット検査、SIBO検査
 

副腎疲労の治療方針

副腎疲労の治療法としては、食事の心がけを変えたり栄養補給をはじめとして、様々な方法があります。

以下に一部をご紹介します。

1:食事や生活習慣

グルテンフリー

小麦粉に含まれるタンパク質の一種グルテンを控えるグルテンフリー(GF)、牛乳の固形成分カゼインを控えるカゼインフリー(CF)低糖食

ストレス軽減、適切な睡眠、定期的な運動、リラックス手法(例:ヨガ、瞑想、断食、アロマセラピー、ビジュアライゼーション、気功など)も良い

2:栄養補給

サプリ等も取り入れて、以下の栄養素を意識して摂りたいところです。

ビタミンC、ナイアシン(ビタミンB3)、ビタミンB5(パントテン酸)、ビタミンB6、ビタミンB12、葉酸、ビタミンD、ビタミンE、マグネシウム、亜鉛、セレン、フォスファチジルセリン、アミノ酸など。

3:消化機能改善・抗酸化力アップ

食事や栄養補給の効果を上げるために、消化機能の改善も大切です。

消化酵素、プロバイオティクス、グルタミン、アロエベラ、ケルセチン、クルクミン、レスベラトロール、アスタキサンチンなど、サプリも活用して摂りましょう。

4:ハーブの利用

ハーブを生活に取り入れるのもオススメです。
以下に代表的なハーブと期待される効果を紹介します。

ストレスへの適応力を高めるハーブ

エゾウコギ、朝鮮人参、アメリカ人参、アシュワガンダ、マツブサ属、ロディオラ属、バコパなど。

鎮静作用のあるハーブ

セイントジョーンズワート、バレリアン、タツナミソウ、トケイソウ、GABAなど。

5:ホルモン補充療法

以下のようなホルモン補充療法も行われています。

ウシもしくはブタ副腎抽出物、DHEA、重症の場合には、ハイドロコーチゾン。

6:その他の治療

その他にも、以下を補う治療が行われています。 クロレラ、クレイ、NAC、グルタチオン、CBDオイル。

 

副腎疲労と関連する病気

副腎疲労と関連した病気もあります。

副腎疲労からすぐに発症する訳ではありませんが、病気・症状を把握しておくことも重要です。

1:リーキーガット症候群(腸管壁浸漏症候群)

リーキーガット症候群(LGS)は、腸管壁浸漏症候群と呼ばれています。簡易的に「腸漏れ症候群」とも呼ばます。

腸管壁に大きな穴が開いて、バクテリア、毒素、食物などが漏れ出す状態のことをいいます。

2:潜在性甲状腺機能低下症

潜在性甲状腺機能低下症(かくれ甲状腺機能低下症)とは、実際には甲状腺ホルモンの量はほぼ正常にも関わらず、甲状腺ホルモンに対する反応性が低下して、甲状腺ホルモン不足による症状を呈する状態を言います。

35~60歳の女性の約12.5%、60歳以上の女性の約15%~20%、男性の約10%にみられるとされています。

まとめ:副腎疲労を知ってストレス社会を乗り切ろう!

ストレス社会を生き抜く

この記事では、最近注目されている副腎疲労の原因・症状・治療法について解説してきました。

ストレスが多い現代社会、日常的に感じる「疲れが取れない」原因が副腎疲労という可能性も考えられます。

そして、副腎疲労がまた別の病気につながることもあるのです。

「疲れやすい」「疲れが回復しない」と感じることがあったら、自己判断ではなく、病院や医師に相談しましょう

この記事が、あなたが健康に過ごせるヒントになれば幸いです。

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