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【管理栄養士のレシピ付き!】キレイな人は腸から違う? 痩せ体質をかなえる「痩せ菌」を増やすには

【管理栄養士のレシピ付き!】キレイな人は腸から違う? 痩せ体質をかなえる「痩せ菌」を増やすには

「痩せ菌」という言葉を聞いたことがありますか?
聞いたことがあるという情報通な方の中にも、「それってほんとにあるの?」「なんだか怪しいものじゃない?」と疑問に思っている方もいらっしゃるかもしれません。

痩せ菌は、実際に存在している菌で、怪しいものではありません。普段の食生活に密接に関係していて、上手に増やせば痩せやすい健康的な体作りに役立てる事ができます。

この記事では難しい菌の話を分かりやすく解説し、どのようにすれば「痩せ菌」を増やすことができるのかをお伝え致します。また、管理栄養士である筆者おすすめのやせ菌を増やすためのある栄養素がたっぷり詰まった簡単レシピもありますのでぜひ最後までご覧くださいね。

痩せ菌とは「痩せやすさ」に関係する腸内細菌の通称

まず、「痩せ菌」とは何でしょう。
人の腸内に生息する菌は、大きく分けて善玉菌、悪玉菌、日和見菌の3種類が存在します。善玉菌は人の体に良い影響を与える菌、悪玉菌は人の体に悪い影響を与える菌で、日和見菌はそのどちらでもないものです。

日和見菌は腸内細菌のうちで一番多くの割合を占めていて、善玉菌が多くなると善玉菌に、悪玉菌が多くなると悪玉菌になる性質があります。

「痩せ菌」はこの3種類の分類のうちの日和見菌で、善玉菌と共生する菌の事。つまり、腸内に善玉菌が多くなると増える、「痩せやすさ」に関係する腸内細菌のことなのです。

痩せ菌のうれしい働きとは

痩せ菌は、食事として摂った水溶性食物繊維から短鎖脂肪酸を作り出してくれます
その短鎖脂肪酸が、体内で痩せやすくなるような良い働きをしてくれるというわけです。

それでは、具体的に短鎖脂肪酸は体内でどのような働きをしてくれるのでしょうか。

①脂肪細胞のエネルギー取り込みを抑える

短鎖脂肪酸は、脂肪細胞の受容体に作用して脂肪細胞がエネルギーを取り込むのを抑えて、脂肪細胞が大きくなるのを防いでくれます。

②代謝を上げる

短鎖脂肪酸は、交感神経の活動を活発にして基礎代謝をアップさせてくれる働きがあります。
このように、痩せ菌は短鎖脂肪酸を作り出し、脂肪細胞へのエネルギー取り込みを抑えて代謝を上げることで、「痩せやすさ」に大きく関わっています。

痩せ菌を味方につけるためにはどのような食事をすればいい?

ここからは、痩せ菌を味方につけるためには実際にどうすれば良いのかをお伝えしていきます。

①水溶性食物繊維を多く含む食品を摂る

痩せ菌は、水溶性食物繊維をエサとして短鎖脂肪酸を作り出しています。そのため、水溶性食物繊維が不足していると短鎖脂肪酸を作る事ができません。食事でしっかりと水溶性食物繊維を摂る事が大切です。水溶性食物繊維を多く含む食品としてはオーツ麦、アボカド、ごぼう、モロヘイヤ、オクラ、昆布などがあります。これらの食品を多く摂る事を心がけましょう。

②生きた善玉菌を含む食品を摂る

痩せ菌は日和見菌であり、善玉菌が増えると自然と痩せ菌も増えるというお話をした通り、生きた善玉菌を直接食品から摂取することで善玉菌を増やすと痩せ菌も増えます

生きた善玉菌を含む食品としては、ヨーグルト、納豆、キムチなどの発酵食品が有名ですね。そのまま食べられる手軽な食品も多いので、毎日の食事に意識的に取り入れると良いでしょう。ただし、食品から摂る善玉菌は腸にすみつきにくいとされていて、排出されやすいので毎日こまめに補給することが大切です。

痩せ菌は増やせる!かんたんレシピ2つ

「どのような食材を取れば良いかは分かったけど、具体的にどうやって取り入れればいいか分からない」という方のために、ここからは手軽に取り入れられる痩せ菌を増やすレシピをご紹介致します。

①毎日の食事に取り入れたい!水溶性食物繊維たっぷりもち麦ごはん

もち麦ごはん

もち麦は、白米の約20倍もの水溶性食物繊維を含んでいます。お米を炊く前にもち麦と水を加えるだけなので、炊くのが難しそうと敬遠している方にもぜひ試して頂きたいです。もち麦は洗う必要が無く、そのまま使用できます。

材料(作りやすい分量)

  • 白米:2合
  • もち麦:大さじ2
  • 水:大さじ6

作り方

  1. 白米2合を研いで、普段通りに2合分の水に浸す。
  2. もち麦と分量の水を加えて、30分ほど吸水させてから普段通り炊飯する。

②痩せ菌の働きを応援する食材をこれでもかと詰め込んだ「ばくだん丼」

はくだん丼

水溶性食物繊維が豊富なもち麦入りごはんの上に、水溶性食物繊維が豊富なアボカド、オクラ、めかぶと生きた善玉菌が豊富な納豆をのせています。

もち麦は、水溶性食物繊維が白米の約20倍も含まれている嬉しい食材。さらに水溶性食物繊維が豊富な塩昆布で味を調えますので、多くの水溶性食物繊維が摂れるレシピです。

簡単ですぐにできるのも嬉しいポイント。アンチエイジング効果も期待できるサーモンをのせることで、たんぱく質を摂取できると同時に美容にも嬉しい効果が期待できます。

これ1品でたんぱく質、炭水化物、脂質が補給できるので忙しい日のお助けごはんにもいかがですか?

材料(作りやすい分量)

  • もち麦ごはん:茶碗軽く一杯分
  • 味付けめかぶ(三杯酢ではないもの):1パック
  • 納豆:1パック
  • アボカド(スライスまたは角切りにしたもの):1/4個分
  • サーモンの刺身:3切
  • オクラ(ゆでてスライスしたもの):2本(冷凍オクラスライスでも可)
  • 塩昆布 適量

作り方

  1. 深くて大きめのお皿にもち麦ごはんを茶碗軽く1杯分盛る。
  2. 味付けめかぶをごはんの上にのせ、そのほかの具を盛り付ける。
  3. 塩昆布を最後に適量のせたら出来上がり。

まとめ:痩せ菌を味方にしよう!

痩せ菌は実際に存在していて、上手に味方につければダイエットにも有効だという事をお伝えしました。痩せ菌を増やすには普段の食生活から水溶性食物繊維や生きた善玉菌を摂取するのを心がけることが大切です。つまり、痩せ菌はすぐ増やすことができるダイエットの近道ということではありません。腸内環境を整えるためには、継続して毎日の食生活を変えていく必要があります。

美は1日にしてならず。今回ご紹介したレシピを参考にして無理なく腸内環境を整え、理想のキレイな自分に近づいてみませんか。

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