「気づいたらカビが広がっていた」という経験をした方も多いかもしれません。
カビは見た目の問題だけでなく、健康への影響も無視できません。
本記事では、カビが引き起こすリスクや、予防・掃除の具体的な方法、注意点まで解説します。
カビによる病気に注意
カビは放置すると目に見えない胞子を大量に放出します。
これを吸い込むことで健康被害が生じる可能性があるのです。
特にアレルギー症状や肺炎、感染症などを引き起こすリスクがあります。
健康な人であれば通常問題にならないケースが多いものの、結核などで肺に持病がある人や、喫煙の影響で肺が傷ついている人はリスクが高まります。
また、新型コロナウイルス感染後に肺にダメージが残った方も注意が必要です。
参考元:「徹底研究! カビ対策」③ ~吸い込むと危険~|読むらじる。|NHKラジオ らじる★らじる
ちょっとした工夫でカビを予防する方法

カビを防ぐには、そもそもカビが好む環境を作らないことが基本です。
防カビ剤を使う方法もありますが、ここでは防カビ剤以外で日常的にできる予防方法を紹介します。
湿度60%以下、室温25℃
カビの繁殖には湿度と温度が大きく関係しています。
まず、湿度が60%を超えるとカビは一気に活発になります。
梅雨時や冬場の結露が多い季節は特に注意が必要です。
除湿機やエアコンの除湿機能を活用して、室内の湿度を常に60%以下に保つようにしましょう。
また、カビは高温多湿を好むため、室温が25℃を超えると繁殖しやすくなります。
夏場はエアコンを使って適切に温度調整し、冬場は暖房による過度な加湿や高温状態を避けましょう。
小まめな換気
浴室やキッチンなど水まわりでは、日常的な換気が欠かせません。
窓を開けたり、換気扇を定期的に稼働させたりすることで、湿気やカビの胞子がこもらない環境を作りましょう。
小まめな掃除
カビはホコリや皮脂、食べかすなどを栄養源にします。
放置された汚れがあるとカビの温床になりやすくなるので、こまめな掃除でカビの栄養源を取り除き、繁殖を防ぎましょう。
特にエアコンフィルターや排水口、洗濯機周りなどは定期的に掃除してください。
カビ掃除におすすめの薬剤

すでに発生してしまったカビには、状況に合わせた薬剤を選びましょう。
よくカビ掃除に使われる薬剤の一覧と特徴です。
薬剤 | 効果 | 特徴 |
---|---|---|
中性洗剤 | 初期段階のカビ | 素材を傷めたくない場所でも使える |
塩素系漂白剤 | カビの根まで分解 | 素材によっては変色や腐食の原因になることもある |
エタノール | 除菌力が強い | プラスチック製品や塗装面を傷めることもある |
重曹 | カビの成長を抑制 | 一部の金属や木材など素材によっては傷みの原因になる |
酸素系漂白剤 | 汚れを浮かせて落とす作用 | 洗濯槽、衣類、プラスチック製品など表面のカビ汚れに向いている |
カビ掃除は手荒れに注意

カビ掃除の際に薬剤が皮膚に付着すると、手荒れやかぶれの原因になります。
除菌剤は肌の油分を奪うため、乾燥して傷ができやすくなり、そこから菌が侵入して炎症を引き起こすこともあります。
そのため、作業後は必ず手を洗い、その後ハンドクリームなどでしっかり保湿してください。
最近では湿潤療法(湿らせて治す)の方が治りが早いとされているので、保湿が重要です。
カビ掃除による手荒れも、乾燥を避けて保湿することで悪化を防げます。
保湿クリームに悩んだ際には、以下の商品がおすすめです。
健康のためにもカビを防ぎましょう

カビは放っておくと健康被害を及ぼす可能性があるだけでなく、住まいの劣化にもつながります。
予防の基本は湿度管理・温度管理・換気・こまめな掃除。
もし発生してしまった場合は、素材や状況に合わせて薬剤を選び、安全を考えて掃除しましょう。
日頃の少しの意識が、清潔で健康的な暮らしを守ります。